Beranda / 恋愛 / 【R18・NTR】幼い日の告白と未来への種 / 14話 言葉と身体が重なる時

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14話 言葉と身体が重なる時

Penulis: みみっく
last update Terakhir Diperbarui: 2025-10-23 09:00:12

 その瞬間、俺の心は、不思議なほどに静かになった。これまで俺を苦しめていた、カオルへの怒りや嫌悪感が、まるで嘘のように消え去っていく。そして、代わりに、彼女をもう一度、受け入れたいという気持ちが、静かに、そして強く湧き上がってきた。

 俺は、カオルがどんな過去を抱えていようと、俺がどんな光景を見てしまっていようと、それでも彼女が好きだということを、再認識した。目の前で俯いている、傷つき、弱っている彼女を、今度こそ俺が守りたい。そんな、強い感情が、俺の胸に込み上げていた。

「お前、また、”美形で金持ち”とか、”安定した職業のイケメン”とか、言い出すんじゃないのか?」

 そう俺が尋ねると、カオルは慌てたように首を横に振った。

「へ? あぁ、ないない……わたしだってね、ずっとユウくんが好きだったんだから……お金持ちや美形は、もうイヤだよ」

 カオルは、少し涙目で、でも力強くそう言い放った。その言葉は、俺の心を温かく包み込んでいくようだった。

「あの時から変わってないし!何度も告白されて……嬉しかったんだから。恥ずかしくて”うん”って言えなかった……ごめんね」

 カオルの言葉に、俺はただ黙って、彼女を見つめることしかできなかった。彼女の目には、もう嘘はなかった。それは、純粋な、俺への想いだった。俺は、もう迷うことはなかった。

 俺は深くため息をつき、部屋の中を改めて見渡した。部屋のあちこちに散りばめられた、俺とカオルの思い出の品々。写真立てには、二人が笑い合っている写真が飾られていた。小学生の頃に俺がプレゼントした、不格好な絵や、折り紙で折った花や動物。ポケットマネーをはたいて買った、安物のネックレス。そういった物が、大切そうに、部屋の隅々に飾られていた。

 ああ……、そうか。最近、カオルが俺を部屋に入れてくれなかった理由はこれだったのか。この、俺との思い出の品々を見せるのが恥ずかしかったのだろう。だが、今日はそんなことを気にしていられる状況ではなかった。俺に話をしなければ、二度と話す機会がない。そう、彼女は思っていたのかもしれない。

 カオルが言っていた通り、俺は、もう二度と彼女と会うつもりがなかった。そう思っていたのは、紛れもない事実だった。だが、そんな冷めた気持ちは、カオルの部屋の温かい空気と、彼女の素直な告白によって、いつの間にか溶かされてしまっていた。俺は、もう一度、彼女の目を見つめた。その瞳には、不安と、そしてかすかな希望の光が宿っていた。

「その先輩に別れるって言ったのか?」

 俺の言葉に、カオルは少し考え込むように視線を宙に向けた。長い睫毛が伏せられ、どこか遠い目をする。

「……言ってない。会うつもりもないし……」

 か細い声でそう呟くと、彼女は再び俺の顔をうかがうように見上げてきた。

「それって、まだ交際が続いてる状態じゃないのか?」

 俺がそう問い詰めると、カオルは困ったように眉根を寄せた。そして、少しだけ意地悪そうな笑みを浮かべたかと思うと、俺の胸に人差し指をツン、と突きつける。

「別に放置でいいんじゃないかな? ん? それって……わたしと付き合う気があるってこと?」

 彼女の指が、俺の心臓の鼓動を直接感じているようで、俺は言葉に詰まった。カオルは、俺が何を考えているのか、すべて見透かしているようだった。その挑発的な態度に、俺の心はまたしても揺れ動く。彼女の行動は、いつも俺の想像を超えていた。

「さぁーな……」

 俺がそう言って言葉を濁すと、カオルは不満そうに、むぅ、と小さく頬を膨らませた。その仕草は、昔から変わらない、俺だけに見せる可愛らしいものだった。

「むぅ……どっちぃー? ねぇー」

 そう言って、カオルは俺の腕を掴み、そのまま勢いよく抱き着いてきた。小学校以来の、無防備なスキンシップ。俺のTシャツの上からでも、彼女の柔らかく、温かい胸の感触がはっきりと伝わってくる。

 懐かしい香りと、嬉しそうな笑顔が、俺の目の前にあった。瞳を輝かせ、俺の心を覗き込むように見つめてくる。その可愛らしさに、俺はもう、何も言い返すことができなかった。

「お、おい……抱きつくなって」

 俺は、押し付けられたカオルの身体を、優しく引き剥がそうとしながら言った。だが、俺の声は震えていた。

「……あぁ、ごめん。わたし、汚いもんね……触られたくもないよね」

 カオルは、俺の顔色をうかがうように、不安そうに眉を下げていた。

「いや、そうじゃなくて……お前を襲っちゃいそうだし」

 俺の言葉に、カオルは一瞬、目を丸くして固まる。そして、次の瞬間には、くすくすと笑い出した。その笑い声は、昔と変わらない、無邪気なものだった。

「……んふふ、そうなの? 家、だれもいないよ?」

 カオルは、俺の胸に再び身体を預けながら、甘い声で囁いた。その言葉に、俺の理性の箍は、今にも外れそうになる。おい、それ、どういう意味だよ。それって、誘ってんじゃんか! 俺の頭の中は、一気に真っ白になってしまった。

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